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いでよマツタケ、栄えよ町 産地復活かけ、研究会に町有林提供??岐阜・八百津町

山に囲まれた岐阜県八百津町が、「マツタケの町」の復活を目指している。マツタケが生育できる環境の調査を始めて2年目。今年は昨年を上回るマツタケが生え、同町はわずかながらも手ごたえを感じ始めている。

 ◇かつての産地・岐阜県八百津、復活かけ

 1980年代前半までは、大勢の人がマツタケ狩りに同町を訪れ、マツタケ列車が走るほどだった。しかし、まきを使う家庭が減って山の手入れがされなくなると、マツタケはめっきり減った。下草が生え腐葉土が蓄積されると、風通しの良いやせ地を好むマツタケの生育に適さないためだ。
 
 同町は町有林3カ所を選定。「マツタケ発生環境整備事業」として昨年150万円、今年65万円の予算をつけた。そのうち1カ所(約300平方メートル)を、森林や森林文化を学ぶ同県立専門学校「森林文化アカデミー」(同県美濃市)のサークル「里山研究会」に研究の場として提供した。

 マツタケは「シロ」と呼ばれる土中の菌糸の固まりから放射線状に根を伸ばし、その先端から生える。同研究会の津田格さん(33)らは週1回、観察を兼ねて雑木や下草、腐葉土を除き、地温の変化などを調査。同町は他の2カ所で、津田さんの指導を受けながら手入れをしてきた。その結果、同研究会に提供した場所では、昨年は22本のマツタケが生え、今年はシーズン半ばの今月27日に23本と昨年を上回った。

 町役場で手入れをしている場所ではまだマツタケは確認されていないが、同町産業振興課の渡辺一男さん(48)は「徐々に成果が表れている。かつてのにぎわいを取り戻し、町おこしにつなげたい」と話している。