トップページにもどる
私たちがめざすもの
about us
会議について
入会のご案内
ふるさと情報の検索
田舎体験的旅行案内
今週の特集
2005年10?12月
2005年 7? 9月
2005年 4? 6月
2005年 1? 3月
2004年10?12月
2004年 7? 9月
2004年 4? 6月
2004年 1? 3月
2003年10?12月
2003年07?09月
TOPICS
お宿紹介
イベント紹介
リンク
今週の特集
2005年1月4日
食と生きる: 脱サラしてブドウ園 杉山経昌さん(66)/宮崎
かな「週休4日」生活??杉山経昌さん(66)=綾町
 
 海の幸、山の幸に恵まれた“食の国”宮崎。その豊かさを自らのライフスタイルにつなげ、地域や社会の活力にしようという人たちがいる。自然との共生をベースにした新たな価値観。「食」とともに生きる人たちを紹介する。

 脱サラして農業を始め14年。夫婦2人で年間3000時間以下の仕事、週休は4日相当。自然と日々触れ合い、質の良い作物を育てるゆとりある農業??こんなライフスタイルを実現したブドウ農家が綾町にある。

 県道を外れ、同町南俣の台地に上ると、ビニールハウスに「葡萄(ぶどう)園スギヤマ」の看板が見えてくる。約70アールの園で桃、ナシなども栽培。夏にはブドウと桃の観光農園を開く。
 
 経営者の杉山経昌さん(66)は言う。「綾は『月収1万円で生活できる町』を目指せばいい」。リビングコスト=「生きるための経費」が少なくても豊かに暮らせる町。この考え方が「労働3000時間、週休4日」の背景にある。

 「休みの4日間で自分たちが食べるものや『豊かさ』をつくる。21世紀のユートピアですよ。そんな町には黙っていても人や企業がやって来ます」

 都内にある外資系半導体メーカーの営業統括本部長だった。昼は営業、夜は接待。日付が変わって帰宅すると、国内外から届いた大量のEメールが待っていた。「空の雲を見上げる暇もなく」、気が付くと49歳になっていた。「人生を取り戻したい。自然とともに暮らす農業をしよう」。千葉県で育ち、趣味で農作業をしたことはあった。仕事を辞め、一家で綾に移住した。

 就農前に詳細な計画を立てた。年間労働時間は夫婦で3500時間。年収650万円、経費150万円、生活費200万円なら、手元に300万円余る??など。

 「最初はうまくいきません。でも徹底して数値化したから、何が足りないか、どこを改善すればいいかすぐ分かったんです」。8年目で目標を達成した。

 「現代の農業は経営40%、マーケティング40%、物作り20%」と言い切る。作物ごとの面積、種や肥料、資材などの経費、作業方法を数値化してパソコンに入力。シミュレーションをして毎年の計画を立てる。収穫、出荷時期を他の農家とずらすなどして付加価値を高める。「農業の世界は宝の山。合理化できる部分がたくさんある」

 「食」は、生きる上で欠くことができない。それなのに、海外の産物に押されて国内品の価格は下がり、生ゴミが社会問題になる。「日本では食べものの価値が低すぎるが、やり方次第で高められる。農家はもっと豊かになっていい」と言う。

 時には“百姓”仲間と夕食や茶を囲み、農業について語り合って夜が更ける。就農から14年。杉山さんの生活には「食」と生きる豊かさがあふれている。

リンク田舎暮らし地域の「食」宮崎県のサイトを見る

バックナンバー 2005年 1? 3月
みかんコロン:甘?い香りが特徴 三ケ日町自立経営農業振興会が試作/静岡
滝川のナタネ農家・中野さん、油生産で存続図る 危機に直面し搾油機購入/北海道
食と生きる: 脱サラしてブドウ園 杉山経昌さん(66)/宮崎
mailメールでのお問い合わせは までお願いいたします。
copyright(c)2003-2004
都市と農山漁村の共生・対流 関連団体連絡会