お食い初めとは生後100日ほど経過した日に子どもの食初めとして一生食べ物に困らないように行う儀式のことをいいます。
生後100日祝いとしても知られるのが、お食い初めの儀式です。
100日目の頃に行う儀式のため百日祝い(ももかいわい)とも呼ばれています。地域によっては110日目や120日目に行われることもあります。
なぜこの時期に行われるかというと、個人差はあるものの乳歯が生えてくる頃が100日あたりから生えてくることから、これから赤ちゃんが食べ物を食べることにに困らないようにと、この時期にお食い初めが行われるようになりました。
お食い初めの献立に出てくるものは、食事ができるようになってから食べるものの汁物・焼き物・鯛・赤飯などが並びますが、実際に食べることは、まだできないため食べる真似をすることでお食い初めの儀式を行います。
お食い初めの時に準備される食事というのは儀式用のお膳として決められており、その食べる順番などもあります。
ここではお食い初めに必要な食べ物に関する順番など抑えておきたいことを紹介したいと思います。
お食い初めの準備の前に
お食い初めを自宅、外食で行う場合の気になるポイントなどを紹介しておきたいと思います。祖父母と一緒に行う場合、お食い初めをされた方の体験から気になるところをまとめてみました。
場所 | メリット | デメリット |
---|---|---|
自宅 | 気楽な気分で行える 移動しなくて良い |
準備が大変 祖父母が来る場合、結構気を使う |
外食 | 気楽な気分で行える 準備をしなくて良い |
大安の日は混む可能性 個室があるお店は個室が良い |
ご自宅で行う場合に気をつけたいのが、祖父母がご一緒に行われる場合思った以上に気を使うことが多いようです。
家ですればいつでも母乳あげられるし…という気持ちから自宅でしましたが、その当日は義父も来ていたし、赤ちゃんメインだし、私はバタバタなので、結局、哺乳瓶でミルク作って義母に任せてしまいました。
お食い初めの準備
お食い初めの準備!といっても何から手をつけていいのかわからない、という方も多いかと思います。ここからはお食い初めを実際に行うときに必要なもの、準備するものいつ・誰と・どこでなども紹介していきます。
準備
- お食い初めを行う場所を選ぶ(料亭or自宅)
- 祖父母を招待するか
- 自宅で行う場合はレシピを把握しておく
- 必要なものを準備する(下記掲載)
祖父母と一緒にお食い初めをされる方の多くは準備が大変なため外食で行うのもいつもと違う雰囲気で大変良いものです。
お食い初めで準備することを把握したら実際にいくつか自分たちで用意しておかなければならないものが出てきます。
この中で気になるところは献立に並ぶもの、お食い初めのやり方や順番は後半で説明します。
お食い初めの献立のために準備するもの
場所 | 準備するもの |
---|---|
自宅で行う場合 | お食い初めに必要なものをご自身で準備する必要があります 料理 歯固め石 |
料亭で行う場合 | 歯固め石など(要確認) |
また、準備の大変なものは一部近所の料理をしてくれるところに頼んだりすることも良いですね
鯛の尾頭付きの塩焼きは見栄えが良くするために近所のお寿司屋さんに「にらみ鯛」みたいに頭と尾をピンと立てて 見栄え良く焼いてもらえると思います。
鯛はお食い初めの後に食べれる方(両親・祖父母)などで食べます。大人数になる場合は少し大きめの鯛にしておくのも良いでしょう。
ご自宅で行う場合の注意点としてお祝いのお魚を盛り付ける場合は左側を見ているように盛り付けるのがマナーです
お食い初めの準備で必要なものは儀式用のものなどで、実際に購入してもそのあと使う機会が少ないなどもあり通販サイトなどで宅配のサービスを利用する方も増えています。
お祝い金のの金額や贈り物
お祝い金・贈り物など
関係 | 金額 |
---|---|
祖父母 | 5000円〜10000円 |
友人など | 基本的にはお祝い金を送る習わしはありません |
お食い初めの食器について
初めての人もいるかもしれないので予備知識としてお食い初めの食器は実は男の子と女の子では違いがあります。
現代ではあまり気にかけずにお食い初めの食器を後々にも使える木製のタイプを使用する事もあります。ここではそれぞれのパターンにあわせて厳正なやり方でお食い初めの食器を選ぶ場合と後々の事を考えて使う場合の物を紹介したいと思います。
男の子 | 女の子 |
---|---|
正式な食器としては漆を塗ったものを使います。料亭などではお食い初めの膳を出しているお店などでは準備がありますが、自宅で行う場合は現在では、利便性なども向上しているため違った素材のものを代用される方も増えてきているようです。
またきちんとしたお食い初めを行いたい時などは先ほどのように料亭で行うか、宅配でお食い初め膳をお願いするなども良いかと思います。
インタネットでもありますが、ご近所お食事どころなどに聞いてみるのもありですね。
漆器の食器は買わずにこれから使える食器を買おうと思っています。
お食い初めの献立について
お食い初めの準備するものというのは実はある程度決まってます。できれば古い風趣から学びきちんと赤ちゃんに撮って良いと思われる事をしてあげたいと考えるのが親心というものですね。
そこでここではお食い初めのときに気になる献立について詳しく紹介したいと思います。
お食い初めのやり方について
お食い初めの儀式を始めてやる場合どんなやり方で進行してあげたら良いものか迷ってしまいがちです。当日料亭などを予約して行う場合は親戚の方などがいて教えてくれるかもしれませんが、全体の流れをご両親も知っていてほしいと思います。
お食い初めのやり方(食べる順番)はこのようにする
赤ちゃんの誕生から100日目の頃に行うお食い初めのやり方を紹介したいと思います。
「お食い初めのやり方」をネットの情報等を見ているといろんな食べ方の順番を「やり方」として紹介されているので、間違って覚えてしまっている方がいるというのには時代の流れを感じずにはいられないなと思いました。
お食い初めの食べる順番を知ろう!
青色の背景で表しているものがネットでよく見かけるお食い初めのやり方(順番)ですが実はこれ間違っています。正式なやり方としては緑の背景でかこったやり方が正しいお食い初めの食べる順番になります。
ご自宅で行う場合などでも汁物・焼き物・鯛・赤飯などの献立を準備し、お宮参りの時に頂く歯固め石を噛ませて歯が丈夫に育つように儀式を行う順番になっています。
もちろんこのときはまだまだ授乳中の時期ですから赤ちゃんにとっては違和感のある事で、ビックリしてしまう事もあります。
熱いなどは注意が必要できちんと冷ましてあげてからお口の近くに運んであげてください。
お食い初めの儀式で食べるものは実際に口の中に入ってしまっても食べ物ですから問題はありません。
あまりお食い初めの順番こだわらないというご家庭も多い
きちんとやらなければ行けないと思われがちのお食い初めの儀式ですが、昔と違い家庭環境の変化に伴って献立はきちんと準備しても食べ方などは比較的簡単に済ませているご家庭が増えているようですね。
子どもの食に困らないようにという願いは料理にたっぷりと込めてあげるというところです。
一緒に同席することが出来るのでしたら、お食い初めの正式なあり方としては「養い親」と呼ばれる人にお願いします。
「養い親」とは祖父母や親戚の中で一番の長寿の人を指します。無理でしたら、出席者の中で一番長寿の人にお願いをします。長寿をあやかるという願いを込めて最年長者の方に食べさせてもらいます。
食べさせると言っても、食べさせるマネをするだけです。出来れば、その年の恵方を向いて食べさせるマネをします。
男の子は男性に、女の子は女性から食べさせてもらうようにします。
これは本格的なやり方ですが、自宅でお食い初めをする場合は皆が交代で食べさせるマネをするのも記念になって良いという声を聞きます。
ご夫婦二人で行う場合は、お父さんが抱っこをしてお母さんが食べさせるマネをする。それを交互に行ったり、ベビーチェアに座らせたままお父さんとお母さんが交互に食べさせるマネをするなどその家庭の事情に合わせたやり方で行われています。
皆が赤ちゃんの成長をお祝いしたいと思っているので、堅苦しく考えずに皆で祝ってあげましょう。
『食べさせる順番』
ご飯→汁 ご飯→魚 ご飯→汁を三回繰り返します。
他の御膳も用意した場合は
ご飯→汁 ご飯→魚 ご飯→汁
ご飯→煮物 ご飯→汁 ご飯→酢の物
ご飯→汁 ご飯→歯固め石 ご飯→汁 という順番で行います。
「ひとつぶなめ」と言われるように、ご飯一粒だけを食べさせますが、嫌がる赤ちゃんには無理強いせずに食べさせるマネだけをします。
歯固め石は、石に触れた箸先を赤ちゃんの歯茎につける。または、石を赤ちゃんに噛ませるというやり方を行います。
丈夫な歯になるようにとの願いを込めて行います。
服装は外で行う場合は気をつけたい
お食い初めのときに少しきになるのは服装です。「お食い初めの儀式」と言われるものだから日本人なら着物?と思われるかも知れませんが母乳をあげたり動いたりと結構大変な時です。
ご家庭の習わしがある場合などは着物でお祝いすることもあるかも知れませんが一般的には決まりはありません。
主役はご子息なのですから、脇役はスーツやワンピースで十分ですよ。
お食い初めの由来や歴史
お食い初めとは何時頃から行われている儀式のか
お食い初めは色々な呼び方で地域に広がっている
赤ちゃんの初めての食事として行われる儀式がお食い初めですが、地域によっては呼び方が違うものもあります。初めてお魚を食べるとして「真魚(まな)始め」出会ったり、お箸を初めて使うため「箸揃え」「箸祝い」などとも呼ばれるものです。
またお食い初めのときに使用する石にちなんで「歯固め」や100日の祝いとして行うことから「百日(ももか)の祝い」と呼ぶ地域もあるようです。
また、地域によっては110日目、120日目のお祝いとしてお食い初めをされている地域もあります。
世界では似たお祝い事はある?
お食い初めと同じような内容でのお祝いはアジアでは中国や韓国などでも行われている風習となっています。
由来や歴史
始まりは平安時代の頃から行われていた日本の行事です。初めの頃は現代のように100日目に行う行事ではなく50日目におこなっていました。お餅を重湯の中に入れ柔らかくし赤ちゃんのお口に少しだけ入れてあげるというものでした。
「五十日(いのか)の祝い」と呼ばれそのときに食すお餅を五十日餅(いのかもち)と呼んでいました。
現代にも残っている魚を食べさせる習わしは鎌倉時代の頃から始まったとされ、その時期に100日目のお祝いとして行われていました。お魚を食べることから「真魚(まな)始め」と呼ばれていたようです。
その後、室町時代の頃に「お食い初め」と呼ばれる儀式が定着し広く一般に広がっていったとされています。