雨水

  

2023年

2月19日(水曜日)

二十四節季七十二侯
雨水初候土脉潤起
(つちのしょううるおいおこる)
雨が降って土が湿り気を含む
次候霞始靆
(かすみはじめてたなびく)
霞がたなびき始める
末候草木萌動
(そうもくめばえいずる)
草木が芽吹き始める

2月中旬から下旬に向かう頃は、地方によってはまだ雪が積もっており、冬真っ盛りな季節です。

しかし、2月19日頃からは、雪から雨と変わる季節との意味合いで「雨水(うすい)」と言う季節が訪れます。

今回は、雨水の意味合いや関係ある季語、食べ物などをご紹介します。






雨水てどんな日

雨水は、2月19日頃から3月6日頃までの期間の二十四節気では、2番目にあたる季節です。

2番目と言う事は立春の次なので、暦の上で春になってから、実際に雪から雨へと変わる季節だと考えられています。

雨水は「あまみず」ではなく「うすい」と読みます。

実際には積雪のピークにあたる季節でもありますが、日が経つごとに、雪ではなく雨の日が多くなっていきます。

まさに、本格的な春へと向かっていく季節でもあるのです。






雨水に関係のある季語

雨水を表す季語には、次のようなものがあります。

・余寒
・霰(あられ)
・三寒四温
・東風(こち)
・薄氷(うすらい)

また、雨水の季節をうたった俳句もあります。

・鎌倉を驚かしたる余寒あり(高浜虚子)
・冴え返る夜や一粒の火種生く(速水草女)

この頃の手紙では、次のような表現がよく使われます。

・梅の開花の便りがとどく季節となりました。
・春も近いと思わせるようになりましたが、お変わりありませんか。
・もう少しで待ちに待った春がきますね。お元気ですか。
・日中の暖かに春の兆しを感じるこのごろです。
・今朝、庭の梅の木に数輪の花が咲いているのをみつけました。
・東風が吹き、梅の香りを運んでくる季節となりました。

2月のお手紙を書く際に参考になりますよ
2月の時候の挨拶






雨水に関係ある食べ物は?

雨水は、次第に春へと季節が移り変わっていく時期で、旬を迎える食べ物には、山菜やからし菜、春キャベツなどがあります。

・山菜
春先になると、山菜の出荷量や種類が増えて、スーパーに行くと売り場から春を感じることでしょう。

この頃に春を迎える山菜は、少し小柄なものが多いのですが、柔らかくて食べやすいので、天ぷらや和え物に最適です。

・からし菜
関東ではからし菜、関西では高菜と言われる野菜も、この頃に春を迎えます。

ピリッとした辛味を持つ野菜で、ごま油や唐辛子などと調理すると、白ご飯と相性が良い副菜になります。

・春キャベツ
いつものシャキシャキしたキャベツよりも小ぶりで、柔らかい食感がおいしい春キャベツは、春先に旬を迎えます。

少し甘みもあって、火を通さなくても柔らかいので、ぜひ生のまま食べていただきたいです。

キャベツにはビタミンCが豊富に含まれていますが、熱を加えると、ビタミンCが壊れる恐れがあるので、生の方が効率よく摂取できます。






まとめ

2月中旬から下旬に向かう時期は、地方によってはまだ雪が積もっており、冬真っ盛りな季節ですが、次第に雪から雨と変わる季節でもあるので、雨水と名付けられました。

雨水の季語では、雨の状態を表すものが多く、食べ物は山菜やからし菜、春キャベツなどが旬を迎えます。

雪から雨へと変わる季節にしか楽しめない雪解けの情景を楽しみながら、雨水を有意義に過ごせるといいですね。






春の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立春(りっしゅん)1月節2月4日頃
雨水(うすい)1月中2月19日頃
啓蟄(けいちつ)2月節3月5日頃
春分(しゅんぶん)春分の日2月中3月21日頃
清明(せいめい)3月節4月5日頃
穀雨(こくう)3月中4月20日頃