小峰城

小峰城は奥州の関門に築かれた代表的な梯郭式平山城

自河の地にはじめて城が築かれたのは南北朝時代、結城親朝の手によるといわれている。その後、伊達氏、蒲生氏、上杉氏と城主が代わり、寛永4年(1627)、築城の名手として知られる丹羽長重が入城する。

長重は徳川幕府の命を受けて寛永6年(1629)から城の大改修に着手し、4年の歳月をかけて二の丸、三の丸などを配置した近代城郭を完成させた。幕府の命の背景には、奥州への重要拠点であった自河に城を築くことで、上杉氏、伊達氏といった奥州大名を牽制する意味合いがあったとされる。

奥州関門の名城と謳われるだけあり、高く堅固に築かれた石垣は見事なもの。現在残る三重櫓と前御門は平成に入って復元されたものだが、史実に基づき忠実に再建されている。また長重は、城下を流れる阿武隈川の流れを変えて城下町を造営するなど、白河藩の発展に努めた。

その後「寛政の改革」で知られる松平定信ら7家21代の居城となる。幕末には成辰戦争の舞台となり城内の建物が焼失したほか、平成23年(2011)の東日本大震災では石垣が崩落するなど大きな被害を出した。

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