年末に差し掛かり、もういくつ寝るとお正月という時期になってくるとお正月の準備が気にかかる頃になります。

新年には、家の祖霊神でもある「歳神様」が降臨なさいます。
神様に失礼の無いように、新年に相応しい清らかな場に整えなければなりません。

ご馳走もお供えの意味がありますし、もちろん家族で楽しく頂く料理ですから、心を配って調えたいものですね。



歳神様をお迎えする準備

新しい年を迎えるということは、「歳神様を家に迎えて、その年の幸せを授けてもらうこと」ですから、お迎えする準備を整えなくてはなりません。

12月に入ると気分的にも気ぜわしくなってきますが、昔から12月8日が「事始め」とされていて、この日から『新年を迎える準備』を始めたようです。
昔ながらの歳時記に添って、手順良く進めることも必要かもしれません。
現代の世の流れは、とても速く感じられるものですから…。

一年の間にたまった不必要なものや道具を片付け、新年から必要になるカレンダー・手帳などを用意しましょう。
「年賀はがき」を出す習慣のある家では、購入して書き始めることも大切。
大晦日が近づいて、大急ぎで書き流すようにはならないよう気をつけましょう。



まずは家を綺麗に調えます

一般的には、『すす払い』と呼ばれる「大掃除」が最初の準備になります。
12月13日に江戸城で行っていたようで、それが家屋や神棚を清める正月の準備として、庶民にも定着したと言われています。

近年では、神棚がある家は少なくなっているでしょうが、それでも一年間の汚れを隅々まで取り払うことで、歳神様は多くの「ご利益」を持って訪れる、と言われてきました。

歳時記通りではなくとも、12月13日を頭に置いて、少しずつ片付けと掃除をしてみましょう。
家族の協力が得られる「暮れから正月の休み」の内、1日に集中して行うこともあるでしょうが、少しずつ済ませておけば要所だけの掃除で済みますから、とても効率的になります。

天気の良い日に、気分良く「歳神様のお迎え準備」を済ませたいものですね。
家を清めたら、家人の「下着・靴下・靴」や「台所用品」なども新しくしてみては…。
日用品を新しく調えることも、「お清めの意味」があるそうです。



門松はいつ立てる

いまだに暮れ近くなると、町々には「門松やしめ縄」などを商う出店が見られます。
大きな「歳の市」と呼ばれる寺社の周りの露天の賑わいも、歳末の風物詩ですね。

最近では、スーパーや商店街でも「歳末大売出し」として、お正月に必要な品々は揃います。
購入する場は何処でも良いのですが、「門松」には大切な意味合いがあるようです。

「門に飾る門松」は、歳神様のおいでになる『目印』になるのです。
と言うことは、「門松」の無い家には歳神様はいらっしゃれない、ということになりますね。
「お正月=歳神様」なのですから、それは大変です。

門の左右に「門松」を立てることで、お正月の準備の大半は調うはずです。
立てる日は、29日は「苦立て」、31日は「一夜飾り」と言って避けるとのこと。
28日頃に立てるのが良いようです。



しめ飾りは飾ってますか

玄関に飾る「しめ飾り」は、この家が神様をお迎えする準備が調っているいること、神様の居場所があることを示すものとか。

近年は、核家族化やマンション・アパート生活の人も多いためか、「しめ飾り」を飾る習わしは少なくなってきているようです。

「しめ飾り」は飾らなくとも、「輪飾り」と呼ばれる「門松」に掛ける形式は増えているのではないでしょうか。
清浄の印としてなら、「輪飾り」も目印としての役目は果たしてくれるのでしょう。

鏡餅を供える場所

家にお迎えした歳神様は、その居場所・拠り所が必要になってきます。
その場所が「鏡餅」なのだそうです。
そういえば、家の中で一番上座とされる場に飾りますね。

床の間や、それに準じた高いところですが、別名「お供え」と呼ばれてもいます。
神様に供えるの意味ですが、それがそのまま「居場所・拠り所」にもなるのだとか。

「門松」と同じ意味で、29日と31日は避けて飾ります。
1月11日の「鏡開き」まではそのまま飾りますが、その後の食べ方は家々によって様々なようですが、昔はお汁粉が多かったようですね。

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