秋分・秋分の日

  

2023年

9月23日(月曜日)

二十四節季七十二侯
秋分初候雷乃収声
(かみなりすなわちこえをおさむ)
雷が鳴り響かなくなる
次候蟄虫坏戸
(むしかくれてとをふさぐ)
虫が土中に掘った穴をふさぐ
末候水始涸
(みずはじめてかる)
田畑の水を干し始める

毎年の祝日としても有名な秋分の日は、二十四節気の秋分に入る日に当たります。
秋分は、二十四節気のひとつで毎年の9月23日頃からの15日間程度のシーズンを指します。

秋分の日は、彼岸の中日なのでお墓参りをしたり、おはぎを食べたりして過ごす家庭が多いですね。
国の法律でも「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」という趣旨で祝日に設定されており、春の春分の日とともに、有名な祝日でもあります。

ここでは、秋分・秋分の日の意味合いや過ごし方、日の決め方や季語などを詳しく説明します。






秋分・秋分の日てどんな日

秋分は、二十四節気のひとつで毎年の9月23日頃から10月8日頃までの期間を指します。
その中の9月23日頃が秋分の日として祝日に設定されており、その前後の7日間が秋のお彼岸期間になっています。

毎年の有名な祝日の秋分の日は、「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」として1948年より法律で制定されました。

一般的に秋分は、9月23日頃から10月8日頃までを指し、秋分の日は9月23日頃の祝日を指しています。






秋分の日の日の決め方

秋分は、日本で昔から定められている二十四節気のひとつとして期間が決められていますが、祝日の秋分の日は、1948年に施行された「国民の祝日に関する法律」によって決められています。

秋分の日の日程の決め方の基準は、国立天文台が作成する暦象年表であり、閣議で決定されることになっています。
ですから、毎年必ず9月23日が秋分の日になるとは限らないのです。

具体的に天文で計算すると、2044年までは9月23日が秋分の日になり、うるう年だけは9月22日になります。






秋分・秋分の日は何をする日?

秋分は、二十四節気のひとつで、夏から秋に移り変わる時の節目になるので、本格的に秋に入ったということで秋らしく過ごせる節気です。

秋分の日は、国の法律によって定められた祝日の一つであり、その趣旨は「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」なので、先祖を敬うお墓参りなどをして過ごす人が多いです。

秋分の日の制定の趣旨が「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」だから、お墓参りをする日になりましたが、実は他にもう一つ理由があります。

秋分になると、昼と夜の長さが同じになり、それによって太陽が真東から昇って真西に沈みます。
仏教では古来より西には極楽があるという西方浄土の考え方があり、そこから真西に太陽が沈む季節だからこそ、先祖に祈りを捧げるべきだと考えられるようになり、秋分の日がお彼岸と位置付けられるようになりました。

この2つの要因から、毎年9月23日頃の秋分の日はお彼岸の期間として定められており、お墓参りをして過ごす家庭が多いです。

ちなみに、秋のお彼岸の期間は7日間で、秋分の日が9月23日に設定されている場合は、次のようなスケジュールになっています。

・彼岸入り(9月20日)
・彼岸の中日(9月23日)
・彼岸明け(9月26日)

お彼岸の他には、運動会や体育祭が開催される季節でもありました。
毎年お彼岸の期間になると、小学校や中学校などで運動会や体育祭が行われていましたが、最近は、秋ではなく春に行われるようになり、秋分の日はお墓参りをメインに過ごすのが一般的になりました。

運動会や体育祭の開催は秋から春に変わった理由は、秋に開催する場合、練習期間が猛暑の夏になってしまい、練習中の熱中症などが心配されるようになったからです。

春に開催する場合は、冬から春に変わる頃が練習期間になるので、真夏の練習よりは体力的にも楽で、安心ですね。

秋分・秋分の日に関係のある季語

秋分・秋分の日に関係のある季語には、秋を感じる言葉が多いです。
例えば、次のような季語がよく用いられます。

・野分(のわき、のわけ)の候
・秋分の候
・彼岸花
・コスモス

手紙などでは、次のような挨拶文がよく使われます。

・野分の候、いかがお過ごしでしょうか
・秋分の候、秋も深まり貴社においてはますますのご発展のこととお喜び申し上げます。
・彼岸花が目に鮮やかな季節、お変わりありませんか?

9月のお手紙を書く際に参考になりますよ
9月の時候の挨拶






秋分・秋分の日に関係ある食べ物は?

秋分・秋分の日のシーズンには、秋の味覚とともにお彼岸にちなんだ食べ物が美味しくなります。
秋分・秋分の日に関係ある食べ物には、次のようなものがあります。

・おはぎ
おはぎは秋分の日を代表する食べ物であり、秋のお彼岸シーズンに開花する萩の花にちなんでおはぎと名付けられました。
このシーズンは採れたての小豆を使用できるため、皮ごと潰してつぶあんにしたあんこがおはぎに使用されています。
春分の日のシーズンは牡丹の花にちなんで、ぼたもちと呼ばれていますが、秋分は萩の花に見立てて、おはぎと呼ぶようになったのです。

・里芋
煮物やお鍋などに入れると美味しい里芋も、この時期に旬を迎えます。
日本においては縄文時代から里芋を食べる習慣があり、秋の実りに感謝する行事などで食べられてきました。
里芋には、コレステロールを下げたり高血圧を予防するガラクタンや女性ホルモンの働きを活性化させるリグナンが豊富に含まれています。

・はぜ
この時期は、野菜や果物も美味しいですが、旬の魚もたくさんあります。
はぜもこの頃に美味しい魚のひとつで、1年の中でも形が大きくて味も美味しいので、「彼岸はぜ(ひがんはぜ)」と呼ばれるほど、古くから愛されてきました。

はぜには、カルシウムやミネラル、ビタミンなどが多く含まれており、気温の変化が激しい季節の風邪予防に最適です。

・さんま
さんまも引き続き美味しく、デパートやスーパーに行くと、黒目の周りが透き通っている新鮮なさんまが陳列されています。

この時期のさんまは、特に脂が乗っているので口先が黄色いものが多いです。

さんまには生活習慣病などを予防するEPAやDHAが豊富に含まれており、主に脂の中に含まれている成分なので、脂が多く乗っているこのシーズンのさんまが特におすすめなのです。

EPAやDHAは脳の働きを活性化させる他に、血流も促進してくれるので、疲労回復に役立ちます。

また、健康維持に欠かせない鉄分やビタミン、カルシウムなどが多く含まれています。

特に女性は鉄分不足になりやすいので、夏の疲れが出やすいこの季節にさんまを沢山食べて、健康維持に役立てられるといいですね。

大根おろしを添えると、ビタミンCも一緒に採れるので、風邪予防にもなります。

・ふぐ
秋の風物詩でもあるふぐの初競り。
そんな季節だからこそ、この時期はとれたてのふぐが美味しいのです。

秋分の頃のふぐは、いつもより身が淡白ですが、旨みがギュッと凝縮されていて噛めば噛むほど味わいがあります。
そのため、刺身はもちろんのこと、鍋料理や天ぷら揚げ物などにしても美味しく、特に寒い夜は心までほっこり温めてくれます。

ふぐには、カルシウムやビタミンDが豊富に含まれており、相乗効果によってカルシウムの吸収率が上がることで、骨や歯を丈夫に保ってくれます。

また、疲労回復効果が高いタウリンも含まれており、疲れが出やすいこの季節に最適な食材です。
タウリンは、栄養ドリンクなどにもよく配合されている成分ですね。
健康維持に欠かせないアミノ酸の一つで、疲労回復の他には脳の働きを活性化してくれるので、集中力アップに役立ちます。






まとめ

秋分の日は、国の法律で定められた毎年の有名な祝日の一つで、お彼岸とも言われています。
秋分は、二十四節気のひとつで毎年の9月23日頃からの15日間程度のシーズンです。
つまり、秋分の中に秋分の日が設定されているイメージですね。

主に過ごし方としては、「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」の趣旨の通り、お墓参りをしたり、お彼岸に関係があるおはぎを食べることが多いです。

旬の味覚では、お彼岸に食べるおはぎをはじめ、煮物や鍋料理に入れると美味しい里芋やこの時期だからこそ、栄養たっぷりで美味しいはぜやふぐ、さんまなどが多く食卓に並びます。

食事メニューも、夏の冷たい食べ物から秋冬の温かい食べ物へと移り変わっていく頃でもありますから、体の中から温めて免疫力をアップすることで、美味しく体調管理ができるといいですね。






秋の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立秋(りっしゅう)7月節8月8日頃
処暑(しょしょ)7月中8月23日頃
白露(はくろ)8月節9月8日頃
秋分(しゅうぶん)秋分の日8月中9月23日頃
寒露(かんろ)9月節10月8日頃
霜降(そうこう)9月中10月24日頃