大寒

  

2023年

1月20日(月曜日)

二十四節季七十二侯
大寒初候款冬華
(ふきのはなさく)
蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す
次候水沢腹堅
(さわみずこおりつめる)
沢に氷が厚く張りつめる
末候鶏始乳
(にわとりはじめてとやにつく)
鶏が卵を産み始める

2023年ですね。暦の上で一番寒いと言われているのが、二十四節気の中でも最後の季節に当たる「大寒(だいかん)」です。

大きく寒いと言うくらいですから、かなり気温が低く、冬の厳しさを一段と感じる季節でもあります。

その前の「小寒」もかなり寒いですが、「大寒」はもっと寒いのです。

だからこそ、温かい食べ物がおいしい季節でもあるのですね。

今回は、大寒の意味や関係ある季語、食べ物などをご紹介します。






大寒てどんな日

大寒は、1月20日ごろから2月3日ごろまでの立春を迎えるまでの季節です。

この季節は、地域によって寒波がかなり厳しくなり、積雪量が増えたり、吹雪に見舞われたりする日が増えます。

普段雪が降らない地域で積雪があると、雪による事故が増えるケースもあります。

大寒は、1年間を24個の季節に分けた二十四節気という暦の中の最後の季節です。

二十四節気とは、太陽の動きを基準に1年を4つに分けた上で、さらにそこから6つに分けて24個に分けた節気を言います。

暦の上での名前からも分かる通り、かなり寒いシーズンですが、その次には立春が待っているので、春が待ち遠しい季節でもあります。






大寒に関係のある季語

大寒を表す季語には、寒さを強調するものが多いです。

例えば、次のような季語があります。

・大寒の候
・大寒の砌(みぎり)
・厳寒の侯
・初春の候
・新春の候

1月下旬頃の大寒のシーズンに手紙を書くときは、次のような例文がよく使われます。

・厳寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申しあげます。
・大寒を迎え、寒さが身にしみる季節になりました。

大寒に関係する季語を使った有名な俳句には、次のようなものがあります。

・大寒の一戸もかくれなき故郷(飯田龍太)
・探梅や日当たる岩にもたれもし(西山泊雲)

1月のお手紙を書く際に参考になりますよ
1月の時候の挨拶






大寒に関係ある食べ物は?

大寒に関係ある食べ物には、季節にちなんだものや縁起が良いものなどがあります。

それぞれの食べ物について、詳しく説明します。

○大寒卵

大寒卵とは、1月20日頃の大寒に生まれた卵のことで、大寒のシーズンに食べると、縁起が良いと言われています。

その由来は、昔の日本では大寒の日の寒さが原因により、鶏があまり卵を産まなかったことにあります。

しかし、稀に卵が産まれることもあり、縁起が良い卵として扱われるようになったのです。

○味噌
味噌は季節に関係なく、お味噌汁や煮物などに使える食品ですね。

その昔、味噌は各家で作るのが一般的でした。
味噌を仕込むときに水を使うのですが、大寒の早朝に包まれた水は腐りにくいと言い伝えられており、そこから大寒に仕込んだ味噌は腐らないと考えられるようになりました。

そのため、年中の料理に使われている味噌ですが、大寒にはいつもよりも多く味噌を食べる習慣があります。

○甘酒

甘酒も、昔は家で作るのが一般的でした。

甘酒を作るときにも水を使いますが、味噌の時と同じように大寒の水は腐りにくいと言い伝えられていることから、大寒の甘酒も新鮮で美味しいと考えられるようになりました。

それにちなんで、甘酒を販売する森永製菓は、2009年より大寒の日を甘酒の日と名付けました。

まとめ

大寒は、その名の通り、自然の中でももっとも寒い季節でありながら、春の到来を待ち望む時期でもあります。

そんな寒い季節に産まれた卵は貴重だとして、昔から大寒の縁起の良い食べ物として扱われてきたのが、大寒卵です。

大寒は、二十四節気の中の一番最後の季節でもあるので、締めくくりとして縁起の良い食べ物で運気をアップできるといいですね。






冬の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立冬(りっとう)10月節11月7日頃
小雪(しょうせつ)10月中11月22日頃
大雪(たいせつ)11月節12月7日頃
冬至(とうじ)11月中12月21日頃
小寒(しょうかん)12月節1月5日頃
大寒(だいかん)12月中1月21日頃